初めての断食体験、私の場合

当時、大きな挫折をして、ひどく落ちていた私に、
「リセットするなら断食がいいよ」と友達が勧めてくれた施設が、
口コミやリピーターで大人気の断食施設です。
さっそくネットで調べ、空きのある日にちで申し込みました。
「やすらぎの里」本館は、1週間のプランなど自由に組めますが、
姉妹館の「高原館」は、毎週金曜日に入所し、2泊か3泊。
断食、デトックス、食養生(普通食、糖質制限食)のコースと、
部屋のタイプから選びます。
私は3泊4日、断食のコースに挑戦しました。
伊豆高原にある「高原館」
伊豆高原にある「高原館」

頭痛と倦怠感とひもじさでいっぱい‥

「高原館」では1日2回、朝食10:00、夕食18:00が食事で、
1日め(金曜日)と2日め(土曜日)が断食、
3日め(日曜日)が回復食、4日め(月曜日)普通食の朝食をとって、
退所となります。
断食中も食事の時間に野菜ジュースなどが出て、
またハーブティー、生姜湯などのお茶はいつでも自由に飲めます
食事以外の時間は、1日1回マッサージなどの施術と、
体操やヨガ、生活習慣改善講座などが組まれ、
自由に参加することができます。
温泉、岩盤浴、図書スペース、ジムなども使い勝手抜群です。

1日め(金曜日)は何も食べずに「高原館」に向かいます。
私は、「断食する」ということに構えていたためか、
やたら食べ物に目が行って、入所前から空腹を感じていました。
夕食は、酵素ジュースが出ますが、お腹が空いて眠れませんでした。

2日め(土曜日)になると、空腹感に加え、頭痛とだるさが襲い、
散歩にも出たものの、部屋ではベッドに寝てばかりいました。
同じように頭痛が出ている人としゃべって気を紛らわせながら、
頭では食べ物のことばかり考えていました。
断食は一種のショック療法なので、
断食をするとカラダに何らかの症状、いわゆる断食反応が出ます。
頭痛、吐き気、だるさ、イライラ、筋肉のこわばり、便秘など、
ふだんの生活で偏ったところが断食で表出し好転していくそうです。

3日め(日曜日)朝、回復食の美味しさは忘れられません。
三分玄米がゆの温かい甘み、豆腐のみそ汁のだしの味‥、
とても美味しくて、頭痛が徐々にひいていきました。
とはいえ、慣れない体操やヨガの筋肉痛で、やっぱりだるい。
夕食は、七分玄米がゆ、大根のみそ汁、梅干し、
冷や奴、人参とリンゴのシャーベット、食べ応えがありました。
味覚が驚くほど敏感になっていて、みそ汁のだしの味はもちろん、
醤油など何もつけない冷や奴の大豆の甘みがはっきりとわかります。

退所日、4日め(月曜日)の朝食は普通食。
食のワークで教えてもらったように、しっかり噛んで、
ひとつひとつ素材を味わって、本当に美味しくいただき、
お腹いっぱいになりました。
3泊4日、初の断食体験の一番大きな収穫は、
この味覚のリセット、素材の味の再発見だったかもしれません。

体重は2.5kg、体脂肪は1.3%、減りました(うれしい!)。
それ以外にも、自分のカラダのくせや、食事や生活の知識など、
いろいろ学んだ体験ではありましたが、
全体を通して、頭痛と倦怠感に悩まされたし、
「リセットできた!また断食したい!というほどではないなあ」
というのが正直な感想でした。
退所面談で、それを話すと、
「リセットするのは、これからですよ」と先生に言われました。
 
そうなんです。
断食は「きっかけ」なんですよね。

まず、断食後、1週間ぐらい、すこぶる体調が良かったです。
いつになく快便で、元気に動け、熟睡できました。
それがうれしくて、食事にも気をつかうようになり、
生活習慣も少しずつ改善していきました。
つまり、3日でココロとカラダが劇的に変わるというより、
(実際、変化も確かに起きているのですが)
断食で感じたことを「きっかけ」に食や健康や人生を考えていく
そういう体験に自分ですればいいのだと思います。
1日めは酵素ジュース
1日めは酵素ジュース
2日め朝は野菜ジュース
2日め朝は野菜ジュース
2日め夕食は野菜スープ
2日め夕食は野菜スープ
3日め回復食の三分玄米がゆ
3日め回復食の三分玄米がゆ
3日め夕食は七分玄米がゆ
3日め夕食は七分玄米がゆ
4日め普通食の朝食!
4日め普通食の朝食!

半年後、2回めの断食体験

断食直後は張り切って、そんな前向きな生活をしていましたが、

徐々に自分に甘くなり、ヤケ食いをしたり不摂生になりかけた、

私の場合、初めての断食から半年後、もう一度、
「やすらぎの里 高原館」に3泊4日の断食体験に行きました。
初回と全く同じメニューですが、2回目の断食はまるで違いました。
1、頭痛がしなかった。だるくならなかった。
2、代謝が上がっていて岩盤浴での汗の量が違った。
3、断食中も楽しい気分で活動的に過ごせた。
最初の断食から半年間で、カラダが変わってきたのでしょう。
それから、2回めの断食後は、体調がいい期間も長く続き、
人から「張り切っているね」「最近元気じゃない?」と、
言われるほどでした。
実際カラダが軽くなって、エネルギッシュになるんですよね。

初めてのときは、断食というものに構え過ぎ、
「食べられない」ということを異常に恐がっていた気がします。
アレが食べたい、コレが食べたい、でも食べられない、我慢と、
「頭で考えていた」という感じでしょうか。
SNSで断食を宣言していたので、友達から、
ステーキ、カツ丼、ラーメンなどの画像が送られてきたり、
そのたびに、ひもじい思いをしていました。
2回めは様子がわかっていたので、「あ、空腹になってきた」
「だんだん薄らいできた」「カラダが軽い」「よく寝たー」
などとカラダの変化を楽しみながら自分に向き合えました。
「頭で考える」より「カラダで感じる」断食。
周囲やSNSでは断食を秘密にしたのもよかったです。

断食リピーターの人は「頭が冴え渡る」「集中力が高まる」
「多幸感いっぱいで、すべてに感謝したくなる」
「周囲に祝福されている感じ」などと言います。
残念ながら、私はその域までは感じられませんでしたが、
これからは、年に1度の「3日断食」、定期的に通ってみたいと思っています。
「高原館」の朝は気持ちいい
「高原館」の朝は気持ちいい